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■ アメニティ&サウンド 音と快適の空間へ【Vol.21】2003年1月2日
□ 黒船来航から150年、ライト兄弟から100年
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明けましておめでとうございます。
昨年中はご愛読いただきありがとうございました。本年もよろしくお
願い申し上げます。
株式会社エー・アール・アイ
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■新年特別版 黒船来航から150年、ライト兄弟から100年
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今年(2003年)は、特別キリの良い年数ではありませんが、黒船来航か
ら150年です。1/2でもありますので(書いているのは1/1日ですが...)
通常のコラムをお休みして特別版をお届けします。
まず、100年前、1903年はどのような年かというところから...
■明治36年 1903 -
昨年のニュースでは、日本人2名のノーベル物理学賞受賞が大変注目
を集めましたが、1903年は、放射線のキュリー夫妻がノーベル物理学
賞を受賞した年です。
昨今の核問題や原子力発電所などの問題など、厄介な存在No.1のイメ
ージがついてしまっている放射線ですが、発見されて間もないこのこ
ろには、暗闇で発光する放射線物質の光が未来への輝きに見えたこと
でしょう。
1903年には、次のような出来事がありました。
・ライト兄弟の初飛行実験の成功
・マルコーニ無線電信でのセオドア・ルーズベルト大統領からイギ
リス国王エドワード7世への送信成功
・サンフランシスコ-フィリピン間の海底電信全通
・郵便電信局から郵便局に改名
・アメリカ大リーグ第1回ワールドシリーズ
・自転車レース トゥール・ド・フランス第1回大会開幕
・フォード・モーター設立(キャデラック社は前年)
日本は翌1904年日露戦争に突入する開戦前夜です。映画によって現在
でも良く知られる八甲田山の行軍は前年1902年です。
明治維新、幕末の戦いで利用されたガトリング砲の発明者リチャード・
ガトリングが亡くなり、ハンガリーでノイマン型コンピュータの発明
者フォン・ノイマンが誕生しました。
他に、パナマ独立、第1回早慶戦なども1903年の出来事です。
■享和3年 1803 -
さらに100年前の1803年はどうでしょうか。ペリー来航(1853年)の50
年前です。
前年の1802年は、蝦夷奉行を函館奉行に改名しています。この函館奉
行は長くは継続されなかったのですが、函館がアメリカによって、海
外に開港することになることや、さらに、幕臣の最後の地が函館にな
るとは想像もしなかったでしょうね。
さて、1803年ですが、ピアノの教則本で知られるバイエル、作曲家
ベルリオーズが誕生しています(今年クラシックではベルリオーズ生
誕200周年のプログラムが多くなるでしょうね)。
翌1804年は、世界初の蒸気機関車が英国で走り、ナポレオンが帝位に
ついた年です。フランス革命(1791)でルイ16世が処刑(1793)されて
10年ほど経過した時期で、ベートーベンが3番交響曲「英雄」(発表
は1804年)を書いている時です。
モーツアルトはフランス革命が起こった1791年に没しています。そし
て、モーツアルトの弟子ジュスマイヤーが1803年に亡くなっています。
(ジュスマイヤーは、絶筆となったレクイエムを補筆したことで有名
です)、また、バイエルと共にピアノ教則で有名なツェルニーは1791
年に誕生しています。
■ピアノ
バイエルやツェルニーなどピアノの教則に重要な役割を果たす人物が
登場しているのは、この1800前後がピアノが生まれ、改良、発展し、
リスト(1811)やショパン(1810)のようにピアノ演奏技術の高い音楽
家が10年ほど後に生まれています。
1709年にピアノが発表されてから約100年後にショパン、リストが生
まれているのも面白いですね。
ちなみに、スタインウェイは今から150年前、1853年に創業していま
す。この年はベヒシュタイン、ブリュートナーというピアノの有名メ
ーカーの創業年でもあります。ベーゼンドルファーは、ベートーベン
没の翌年1828年創業です。
日本にペリーが来航していた年にスタインウェイやベヒシュタインが
創業していたのですね。
■ドップラー生誕
そして、1803年は、音響いえ、音に限らず、光も、電波も波動に全て
関係するドップラー効果の発見者、クリスチャン・ドップラーの誕生
年です(ドップラー効果は1842年に発表された理論です)。
ドップラー効果が一般に判りやすく説明される時、救急車のサイレン
音のトーン変化の例が引き合いに出されるため、音に関連した理論と
誤解されている場合がありますが、全ての波動に関連する物理理論で
す(無線や光などでご存知の方にはあたりまえですが)。
あまり、実感が伴わないので、身近な例ではサイレン音などが例にあ
げられますが、ドップラー流量計や、医療機器のドップラー音響検査
など身近なところに接点があります。
人工衛星の送信電波の受信などでのドップラー補正や、もっと身近な
所では、携帯電話の基地局と携帯端末との移動通信は、無線周波数で
ドップラー効果が発生しています。
ドップラーも、自分が生まれてから200年後に「ドップラー補正」
と名付けられた人工衛星との受信方式が利用されているとは想像もし
なかったでしょうね。
■黒船来航から150年
アメリカ大リーグ第1回ワールドシリーズから100年たった今、日本
人がアメリカの大リーグでプレイし、ウィーンのニューイヤーコンサ
ートが衛星放送され、航空機に乗って一般市民が世界じゅうに出かけ
ています。
ライト兄弟の初フライトから100年で航空機は、爆撃やテロに利用す
るのに効果的な利用方法と考えられるようになってしまいました。
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■編集後記
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
2003年、今年はどのような年になるのか予想できませんが、日本の景
気予測なども、今の所、あまり明るい予測を聞くことができないよう
です(現在1月1日です。これを書いていることもあって、あまり、ま
ともに報道や新聞などを見ていませんので知識が偏っているかもしれ
ません)。
核開発問題の北朝鮮やアメリカの先制爆撃のイラク問題、それに伴う
報復テロなどの世界情勢とも関連してか、今ひとつ明るい気分になれ
ない予測が多いようですね。
経済予測などは、振り返ると外れている方が多いような気もしますの
で、根拠のない明るい見通しの予想が多いより、逆に良いのかも知れ
ません。
今回は、100年、150年、200年前を振りかって見ましたが、黒船伝来
からわずか150年、200年程前には長崎で海外貿易が盛んに行なわれた
ため、金銀が流出し、北海道の海産物を輸出しようと幕府直轄の奉行
所が設けられていたのですね。
先日、ARIにメールで、貿易用の専用業務ソフトウェアを知らないか
というお問合せをいただきました。あいにく、存じませんでしたので、
有用な回答を差し上げられませんでしたが...
TV-CFされている「勘定奉行」で有名な某ソフトウェアメーカーには、
経済活性化のためにも、海産物流専用の「函館奉行」と海外貿易業務
専用の「長崎奉行」もシリーズに加えてもらうと奉行が揃ってめでた
いのではないでしょうか(^^;。
それでは、次回、2003年1月16日Vol.22もよろしくお願いします。
ARI A&S 編集部
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